朝起きたとき、手がむくんで指輪がきつかったり、夕方になると手の甲がパンパンに張っていたり…。
そんな手のむくみ、実は「体の巡りが滞っているサイン」かもしれません。
放っておくと、だるさ・冷え・しびれなどの不快な症状につながることもあります。
でもご安心を。実は、“ツボ押し”というシンプルな方法で、手のむくみは驚くほどスッキリ解消できます。
この記事では、ツボのプロが教える「手のむくみに効くツボ」と正しい押し方をわかりやすく紹介します!
手のむくみに効くツボ5選
手のむくみに効果的な代表的ツボを5つご紹介します。1日数分、ちょっとしたスキマ時間で実践できるセルフケアです。
① 合谷(ごうこく)
場所:親指と人差し指の骨が交差するくぼみの人差し指側
効果:手の血行促進・全身の巡りUP
押し方:反対の親指で5秒ほどゆっくり押す。左右3回ずつ

② 外関(がいかん)
場所:手首から親指3本分ほど肘側、手の甲側の中心線上
効果:リンパの流れ促進・むくみ・腕の疲れに◎
押し方:手首を軽く握り、親指でゆっくり押す。5秒×3回

③ 陽池(ようち)
場所:手首の真ん中(手の甲側)、小指側の腱と腱の間のくぼみ
効果:手首周辺のむくみに。水分代謝のサポート
押し方:円を描くように3〜5秒×3セット程度押す

④ 手三里(てさんり)
場所:肘を曲げた時にできる線の外側にできる「くぼみ」から親指3本下、腕の外側
効果:腕のだるさ・手のむくみ・血行改善
押し方:反対の親指で深く息を吐きながら5秒押す。左右交互に

⑤ 労宮(ろうきゅう)
場所:手のひらの中心あたり、やや中指寄りのくぼみ
効果:血流促進・ストレス緩和・手の疲れに
押し方:親指でじんわり5秒ほど。深呼吸しながら押すのがコツ

ツボ押しのコツと注意点
▼ ツボ押しのコツ:効果を高める5つのポイント
① 息を吐きながらゆっくり押す
→ 緊張した筋肉がゆるみ、ツボがより深く刺激されます。
「吸って、吐くときにググッ」と押すリズムを意識してみましょう。
② 「痛気持ちいい」強さを意識
→ ツボ押しは“痛ければ効く”わけではありません。
少し痛いけど気持ちいいと感じる強さがベスト。強すぎると筋肉や神経を傷めることもあります。
③ 一つのツボを5〜10秒キープ×3セット程度
→ 1回で長時間押すよりも、短く3セットほど繰り返す方が効果的。
押した後に少し離して→また押す、を繰り返すのが◎。
④ 指の腹を使って垂直に押す
→ 爪を立てたり、斜めに押さず、指の腹でやさしく垂直に。手首や肩に余計な力が入らないようリラックス。
⑤ツボ押し棒などの道具を使用する
→道具を使用する事でピンポイントに押せる、手が疲れないメリットがある
⑥ 続けやすいタイミングで毎日習慣化
→ 1日数分でOKなので、毎日の習慣にするのがコツ。おすすめのタイミングは以下の通り。
▼ ツボ押しのおすすめタイミング(朝・昼・夜)
タイミング | 状況 | おすすめポイント |
---|---|---|
朝 | 起床後や洗顔・身支度の合間 | 夜間に滞った水分を流すのに◎。顔や手のむくみに特に効果的。 |
昼 | デスクワークや家事の合間 | 血流が滞るのを防ぐ。スマホ・パソコンで疲れた手指にも。 |
夜 | お風呂上がりや就寝前 | 体が温まっているのでツボが押しやすい。リラックス効果も高く、睡眠の質アップにも。 |
▼ ツボ押しの注意点:安全に続けるために
1. 肌や皮膚に異常がある場合は避ける
→ 赤み・腫れ・かゆみ・傷などがあるときは悪化させるおそれがあります。
2. 押しすぎ、強くしすぎに注意
→ 内出血や筋肉痛になることも。特に力の入りやすい親指は注意しましょう。
3. 食後すぐ・飲酒後は避ける
→ 血流が変化しているタイミングでは、逆効果になることも。
4. 妊娠中や持病がある場合は医師に相談を
→ 一部のツボは子宮を刺激する可能性も。持病がある方も念のため確認を。
5. 清潔な手や道具を使うこと
→ 雑菌が入るリスクを避けるため、ハンドクリームやアルコール消毒でケアしてからが理想です。
生活習慣を見直して、むくみにくい体づくりを
~ツボ押し+日常の工夫で、根本からむくみを予防~
ツボ押しは即効性がありますが、むくみにくい体質をつくるには、毎日の生活習慣がカギです。
ここでは、手のむくみを防ぐためにぜひ取り入れたい習慣を紹介します。
【1】こまめな水分補給(でも「飲みすぎない」ことも大切)
→ 「水を飲むとむくむ」と思いがちですが、実は水分不足の方がむくみやすいんです。
体内に十分な水がないと、体は“水をため込もう”と働き、かえってむくみの原因に。
- 朝起きたらコップ1杯の常温水
- カフェインの多い飲み物は控えめに
- 一度に大量ではなく、少量をこまめにが◎
【2】塩分・糖分は“控えめ”が基本
→ 濃い味付けやお菓子を食べ過ぎると、体は水分を余分に保持しようとします。
- 加工食品やインスタント食品は控えめに
- 外食後は、白湯やハーブティーでリセット
- カリウム豊富な食材(バナナ、きゅうり、アボカドなど)を意識して取り入れると◎
【3】「手」を冷やさない工夫をしよう
→ 手先は冷えやすく、血流の滞りの大きな原因に。
- 冷房のきいた室内ではハンドウォーマーや薄手の手袋を使う
- 手を洗った後はすぐにタオルで拭いて保温
- 入浴時は指を1本ずつマッサージすると血行がUP
【4】定期的な「手首・指」のストレッチ
→ 手も意外と“運動不足”になります。スマホやPCの合間にサクッとストレッチを。
- 指をグーパーと10回程度繰り返す
- 手首を回す・手のひらを前に向けて反らす
- 指を1本ずつ引っ張ってゆるめるのも◎
【5】十分な睡眠・ストレスケアも忘れずに
→ 睡眠不足やストレスは、自律神経が乱れて体内の水分バランスに影響します。
リラックスして眠ることで、むくみもリセットしやすくなります。
- 就寝1時間前はスマホを見ない
- 寝る前にツボ押し+深呼吸で副交感神経をオン
- アロマやハーブティーを活用して、緊張をほぐしましょう
手のむくみの原因とは?
■ そもそも「むくみ」ってどうして起こるの?
むくみは、体の中の水分(血液やリンパ液)がうまく循環せず、細胞と細胞の間に水分が溜まってしまうことで起こります。
特に手や足など心臓から離れた部位は、重力の影響を受けやすく、血流やリンパの流れが滞ることでむくみやすくなります。
体内の水分バランスは、血管・リンパ管・細胞間の絶妙なやり取りで成り立っていますが、何らかの理由でそのバランスが崩れると、「むくみ」として現れるのです。
■ 手のむくみに多い主な原因
① 血行不良・リンパの滞り
→ 長時間同じ姿勢(パソコン・スマホなど)で指先の血流が悪くなり、老廃物がたまりやすくなります。
② 塩分の摂りすぎ・水分不足
→ 体内のナトリウム濃度が上がると、体は水分を溜め込もうとします。水分をきちんと摂っていないのも逆効果に。
③ 冷え
→ 体が冷えると血管が収縮し、血液やリンパの流れが悪くなります。冷房の効いた部屋でじっとしていると、手先は特に冷えやすいです。
④ 筋力の低下
→ 筋肉はポンプのように血液やリンパを押し流す働きがあります。運動不足や加齢でこの機能が弱まると、むくみやすくなります。
⑤ ホルモンバランスの変化(特に女性)
→ 生理前や更年期など、ホルモンの影響で体が水分を溜め込みやすくなり、むくみが出やすくなります。
⑥ 腎臓や心臓などの疾患
→ 病気によるむくみの可能性もあります。片手だけが異常に腫れる場合や、むくみが長く続く場合は、早めに医師の診察を受けましょう。
■ リンパが滞ると、なぜ「むくみ」が出やすいの?
リンパ管は、老廃物や余分な水分を回収する“排水路”のような役割をしています。
この流れが滞ると、体の中で水分や老廃物が行き場を失い、皮膚の下に溜まってむくみとして現れるのです。
特に手首や肘の周辺にはリンパ節があり、そこが詰まりやすいと手のむくみが強く出る傾向があります。
だからこそ、ツボ押しでこの「リンパの詰まりポイント」を刺激し、巡りを整えることがとても有効なんですね。
まとめ
1、手のむくみに効くツボ
①合谷→親指と人差し指の骨が交差するくぼみの人差し指側
②外関→手首から親指3本分ほど肘側、手の甲側の中心線上
③陽池→手首の真ん中(手の甲側)、小指側の腱と腱の間のくぼみ
④手三里→肘を曲げた時にできる線の外側にできる「くぼみ」から親指3本下、腕の外側
⑤労宮→手のひらの中心あたり、やや中指寄りのくぼみ
2、ツボ押しのコツ
① 息を吐きながらゆっくり押す
② 「痛気持ちいい」強さを意識
③ 一つのツボを5〜10秒キープ×3セット程度
④ 指の腹を使って垂直に押す
⑤ツボ押し棒などの道具を使用する
⑥ 続けやすいタイミングで毎日習慣化
手のむくみは、血流やリンパの滞りによって起こる身近な不調のひとつ。
ツボ押しは、特別な道具や時間がなくてもできる、手軽で効果的なセルフケアです。
朝の身支度中に、仕事の合間に、夜のリラックスタイムに。
1日数分の習慣で、むくまない軽やかな手元を取り戻しましょう!